2021-10-01
仁川港湾公社(以下IPA)は9月27日、韓国初のLNG燃料推進曳船建造支援事業が
2年間をかけて頑張って結果、船舶建造や曳船業登録を終え、仁川港に本格投入されたと
公表した。これで仁川港で運航するLNG燃料推進船舶は、IPA所有の260トン型の港湾
案内船「ECO NURI」号に続き、合計で2隻となった。
韓国ガス海運公社所属のSONGDO号は韓国では初めて建造されたLNG燃料推進曳船で
あり、国費補助金1億円とIPA支援金3千万円、自己負担7億円等、9億以上が投入された。
本船は、全長37.3M、幅10M、深さ5.3M、310G/Tサイズであり、5,058馬力の走行性能を
持っている。
SONGDO号はディジェルエンジンの高齢曳船をLNG燃料推進船舶に入れ替えた新造船として、
物流政策基本法第59条「環境に優しい物流の促進」に基づいて、2019年度「高齢曳船の
LNG燃料推進へ切替事業」として海洋水産部からの国費補助事業として進まれた。
本船は韓国ガス海運が直接発注し、仁川所在のDH造船で建造され、現代重工業開発の
エンジンを搭載した。本船はこれから仁川LNG引受基地に入出港する大型ガス運搬船の接岸、
離岸作業のサポートとして配船される。
また、SONGDO号は韓国初のLNG燃料推進曳船との意味合いと共に、韓国製のエンジン使用、
船舶防災機能を持つ他船消化設備を搭載、国内生産が不可能の資材を除く、80%に至る国内
資機材を使って、建造したとの意味も持つ。特に、ドンファエンテック社との協業により、曳船ならではの
厳しい運航のやり方に適する国産ガス燃料供給システム(FGSS)も開発した。
海洋水産部側は、「船舶から発生するPM2.5の低減、港湾都市の大気環境改善の為、民間部門の
エコシップへの切り替え誘導、エコシップ関連技術開発等、港湾付近の大気質改善のための政策を
引き続き発掘していくつもり。」とコメントした。
韓国ガス海運代表ベ氏は、「環境に優しいLNG曳船を韓国初で建造することになり大変栄光であり、
今回のLNG曳船建造が今後のエコーシップ建造促進の始点になればと思う。」と言った。