2021-09-24
造船機材メーカーテクロス社がオランダ船社所有のタンカー船にBWMSを供給する。
テクロス欧州支店はオランダ船社「アンソニー」所有の船隊にBWMSを供給、搭載する
工事契約を締結したと公表した。今回の受注により、アンソニー社が所有している13隻の
タンカー船にテクロス開発の直接電気分解型のBWMSである「ECS(Electro Cleen
System)を搭載するようになる。
船型によって300‐450トン型の製品が2024年まで順次納品される予定だ。今年
3四半期から第1番船向けの納品が即時開始される。
1937年設立のアンソニー社は液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)等の
輸送に特化し、全世界に良質のサービスを提供している。現在、31隻の船隊を
運営しており、国際海事機構(IMO)から定まれたバラスト管理法令を守るため、
2019年からBWMSを候補として最適の製品を検討してきた。
この際に主要決定要因として作用したのは維持保守及びランニングコスト(OPEX)だった。
BWMSは船舶の運航期間の間に長期的に使われるほど、初期投資額が単に低いよりは、
実際に運用しながら使われるOPEXやランニングコストが安くかかったほうが有利だ。
いくら初期投資額が安くても、交替品やOPEXが高いと、結局、装備の寿命内に使われる
全体コストは大幅上がるはずだ。
その点を勘案すると、テクロス社のECSは低い電気消費量やバラストの際に、ただ一度の
処理でOPEXが安いだけでなく、使用期間中に別途の装備を入れ替える費用のない
半永久的製品であることで好評された。テクロス社はOPEXが安くて便利な維持保守を
アピールしながら、年初から「SAVE OPEX SAVE EARTH」とのスローガンとして広報活動を
展開している。
テクロス欧州支店のある関係者は、「今後、数年にわたって製品設置やサービスを提供していく
方針なので、両社、引き続き緊密協調しながら、現況を維持していきたい。」とコメントした。